毎年、台北で開催されるゲイパレードは多くの参加者を集め、日本からパレードに参加するためにわざわざ台湾まで行く当事者もけっこういるそうです
なぜ台湾でそのような現象が起こっているのか、いまいち理解できなかったのですが、SYNODOSというウェブサイトに寄稿されている以下の記事がそのあたりの疑問に答えているような気がします。
「蔡英文は同性婚を支持します」―― LGBT政治からみる台湾総統選挙」福永玄弥 / クィア・スタディーズ・東アジア研究
http://synodos.jp/international/15953
昨年5月に中華民国総統に就任した民進党の蔡英文氏は、同性婚支持を表明していて、そのうち台湾で同性婚が合法化されるのではないかという期待が活動家の間で高まっているそうですが、
彼女が同性婚を支持するのは、民進党の政治家であるからではなく、前任の国民党の総統の馬英九氏もLGBTフレンドリーであることを広言していたそうです。
つまり、台湾では民進党、国民党を問わず、政治家は一致してLGBTフレンドリーを表明しているということで、野党はLGBTごり押しに熱心だけど、与党自民党は冷淡な日本とは大きく異なります。
日本で安倍首相が同性婚支持を表明するなんて考えられないことですからね。
著者の福永さんは、その理由として台湾が国際的に孤立している状況に置かれていることを挙げています。
ご存じのように、台湾は、国連での中国との代表権争いに敗れて1971年に国連を脱退し、国際的に孤立します。
その後、台湾は目覚ましい経済発展を遂げて、国際社会にその存在を誇示するようになるのですが、今世紀に入ってからは、中国の経済的台頭が著しく、逆に台湾経済はかってのような勢いを失くします。
その結果、台湾は「人権立国」に舵を切って、中国との差別化を図るようになったというのです。
2003年から台北で始まったゲイパレードも当時、台北市長だった馬英九氏が公的資金を投入して支援したそうで、台湾のゲイリブ運動が政治主導であったことが伺われます。
福永さんが、GLOBIS知見録という別のウェブサイトに寄稿した「企業は「LGBT」施策にどう取り組めばよいのか?」(http://www.globis.jp/article/4668)という記事によると、
台湾では、2004年に小学校から大学までのすべての教育機関で、性別だけでなく性的指向や性自認を理由とした差別的待遇を禁止する「ジェンダー平等教育法」なる法律が制定されたそうで、
その結果、生徒間で「ホモ」「オカマ」といった言葉のいじめがあった場合、性的ないじめとして認定され、
加害生徒には最も重い処分として退学処分から、最も軽い処分で「ジェンダー平等教育」の受講などの処分が下されるようになったといいます。
さらに2008年には、就労に関して性別だけでなく性的指向や性自認を含む性差別を禁止した「ジェンダー労働平等法」なる法律が制定されたそうです。
福永さんは、類似の法律が存在しない日本は台湾と較べて遅れているといっていますが、
私は日本社会が「ホモ」や「オカマ」という言葉を使っただけで罰せられるような冗談もいえない、息苦しい社会になって欲しくありません。
もし「ホモ」や「オカマ」が使用禁止になったら、このブログの記事の半分くらいは削除しなければならなくなるでしょう。
そんな言葉狩りをやっても、サベツがなくなるわけないし、逆に陰湿なサベツが広がるだけだし、
そもそも日本では同性愛者にたいする差別なんて最初から存在しないし、日本は、台湾みたいにLGBTフレンドリーを世界にアピールしなければ生き残れないような小国でもないのです。
それでも福永さんのようなLGBT活動家が、日本でLGBT差別禁止の法律が制定されることを望むのは、
そのような法律が制定されたら、企業や学校におけるLGBT研修セミナーが増えて、講師として呼ばれる機会が増えるだろうと期待してのことでしょう。
結局のところ、日本のLGBT運動というのは、この福永さんのようなゲイリブにかぶれた高学歴ワープアの就業活動でしかないのです。
いや、そんなことはない、電通のような一流企業に勤める高収入のLGBT活動家もいるといわれるかもしれませんが、
彼ら意識高い系のLGBT活動は、将来の政界進出を狙っての人脈作りという側面が大きいわけで、
一般当事者の気持ちを無視した個人的な思惑、利害で動いていることに変わりありません。
日本のLGBT運動の現状は、このような一般当事者から遊離した、一般当事者の気持ちを代弁しないプロ市民である活動家が、
のりこえネットやしばき隊のような反日パヨク勢力と結びつき、LGBTを同和部落や在日、アイヌに続く被差別民に仕立て上げて、被差別利権を狙うという構図になっているわけで、
そのような利権の構図はSNSの発達のおかげで、一般当事者だけでなく、非当事者である一般国民にも知れわたっていて、
当然、自民党などの与党政治家もその実態を承知しているので、台湾の政治家みたいに簡単にLGBT支援に動くことはないものと思われます。
本日のつぶやき
ディズニー実写版の「美女と野獣」が公開中らしいけど、私にとっての「美女と野獣」はあくまでもこのジャン・コクトーの作品。とても耽美的な映画だった。
野獣を演じたのは当時のフランス映画の二枚目、ジャン・マレー。
男性的な風貌の人だけど、パリで会ったとき、オネエ丸出しだったので笑ってしまった。
もうだいぶ齢だったのに二十歳の男の子みたいに、はにかんでみせたりしてw
次から次へと男を作るマノンに翻弄されながら、パレスチナまで流れていき、ベドウィンに襲われてマノンは銃弾にあたって死ぬのですが、彼女の遺体を砂に埋めながら号泣するんですよね。
「マノン、僕はこうなって本当はうれしいんだ。あれほど男たちを惹きつけた君の柔肌はやがて腐り、ハゲタカの餌食になるだろう。そうなったらやっと君は僕一人のものになるんだ」
いつだったか、黒柳徹子がテレビで、ミシェル・オークレールのことを「あの方は、麻薬が好きで、男の人が好きな方で。。。」としゃべってるのをみたことがあるけど、なんで黒柳徹子がそんなことを知ってたんだろう。
つぶやき2