① タージマハール(インド)
かなり巨大な建造物だが、均整の取れたフォルムの優美さと白大理石の下地に様々な色の大理石と貴石をはめ込んだ表面の装飾模様の繊細さのせいで威圧感はまったくない。
② ジャイサルメール(インド)
かって隊商交易で栄えたこの砂漠の町には、交易で富をなした商人たちが建てたハヴェーリと呼ばれる豪華な邸宅が多数、残っていて、まるでアラビアンナイトの世界だ。
ジャイサルメール周辺のタール砂漠をラクダに乗って巡るキャメルツアーに参加すると、かってのラクダのキャラバンの気分が味わえる。
③ ケララのバックウォーター(インド)
クイロンからアレッピーまで87キロを8時間かけて、現地の住民が利用する乗り合いボートで移動したが、
びっしりと生い茂るヤシの葉を縫うように走る水路の周囲には様々な種類の花が咲き乱れ、鳥が歌い、蝶が舞う桃源郷のようなところだった。
④ ギザのピラミッド(エジプト)
同じピラミッドでもメキシコのピラミッドなど足元にも及ばないような貫禄がある。
カイロにいたとき、ムハンディシーンという地区の10階建てのアパートの10階に住んでいたが、バルコニーに出ると、遠くギザの方向に3つのピラミッドが小さく見え、友人が来るたびにそれを自慢していた。
⑤ マラケシュ(モロッコ)
広場とそこに通じる狭くて曲がりくねった路地には、アラブ独特の妖しい雰囲気が漂っていて、官能を刺激されたのだ。
マラケシュでは、ジャマ・エル・フナ広場に近い細い路地に面した小さなホテルに滞在していたが、
モロッコ特有の長方形の中庭を取り囲んだ4階建ての建物の2階の小さな部屋のベッドに寝転んでいると、
壁の上の方にある小さな窓を通して下の路地で遊ぶ子供たちの歓声が聞こえてきて、「ああ、自分はいまマラケシュにいるんだ」としみじみと旅情に浸ったものだ。
⑥ タッシリ・ナジェール(アルジェリア)
アルジェでレンタカーを借りてまっすぐ南下し、アトラス山脈を越えて、一面に広がる砂の海を目にしたとき、大海に小舟で乗り出すような心細さを感じたことを覚えている。
サハラは、昼間は暑さが厳しいが、夜は意外と涼しい。昼間、あれほどうるさくまとわりついてきたハエは完全に消えてなくなり、裸足で歩くとやけどしそうだった熱い砂の地面も夜はひんやりしてくる。
満月の夜は、月の光で新聞が読めるほど明るい。
そんな夜、砂の上に絨毯を敷いて座り、トゥアレグの女性が弾くイムザードというシンプルな一弦の楽器の音に耳を傾けながら、トゥアレグの男が立てたお茶を飲むのは至福のひと時である。
⑦ ピグミーの住むイツリの森(コンゴ民主共和国)
森の中に住むピグミー族と森の周辺に住むバンツー族の黒人の関係も、観察していて非常に興味深かった。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
⑧ リオのビーチ(ブラジル)
特にビーチから見る空の広さとビーチに隣接するショッピング街を人々が水着のままで歩き回るリオ特有の「裸文化」が印象的だった。
8か所の内訳は、インド3、アフリカ4、南米1で、「旅行するのはインドとアフリカが一番面白い」という私の持論を反映する形になった。