Quantcast
Channel: ジャックの談話室
Viewing all articles
Browse latest Browse all 194

男と女の間で(その2)

$
0
0
f0107398_21202897.jpg

先日、バズフィードというウェブサイトに掲載されている以下の記事を読みました。

「手術なしで性別を変えたい」法律に挑むトランスジェンダーの思い
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/tacaquito-usui-1?utm_term=.wy677XJm1R#.seg99BwQDy

岡山県在住の男性として暮らしている女性が「妻」である女性との婚姻届けを役所に提出したら、「女性同士の結婚は不適法」という理由で不受理になり、

「私は女性ではありません」と不服申し立てをしたものの、性同一性障害特例法に基づいて性転換手術を受けて戸籍上の性別変更を行っていないことを理由に却下されたので、

手術なしでも戸籍上の性別変更を認めてくれるように申し立てを行ったという話ですが、

日本では、性同一性障害特例法に基づいて戸籍上の性別変更が認められているものの、そのためには生殖腺を取り、性器の外観を変える手術を受ける必要があります。

しかし彼女はこの性転換手術を受けていません。


なぜ手術を受けないかというと、現在の医療でやれることには限界があるからだそうです。

手術で卵巣を取っても、精子が作れるようになるわけではないし、偽物の性器が得られるだけで、そのためにリスクのある手術を受ける気にはなれないというのです。

また身長が150センチしかないことも手術に踏み切る気になれない理由の一つだといいます。

手術を受けたとしても背は低いままなので、男としてみられる可能性は低いというのです。

それで手術を受けなくても性別を変更することを認めて欲しいと性別変更の申し立てをしたそうですが、彼女の主張にはやはり無理があるのではないかという気がします。

身体的特徴を無視して、「心の性」だけに基づいて性別を変更した場合、ペニスはないけど子宮はあり、生理もある人間を男性として認定したり、ペニスや精巣を持つ人間を女性に認定することになりますが、

生殖機能を維持したままだと、戸籍上は男性でありながら子供を産んだり、戸籍上は女性であるにもかかわらず、別の女性を妊娠させるケースが出てくる可能性があります。

性同一性障害特例法が性別変更の条件として生殖腺を取ることを義務付けているのはこのような事態が起こるのを前もって防ぐ目的があると思いますが、

この要件は特例法の要になっているので、もしこの要件を廃止したら特例法が骨抜きになってしまいます。

実際、性同一性障害特例法の対象となっている性同一性障害(GID)当事者の多くは必ずしもこのような要件の廃止を望んでいないといいます。

先日偶々、性転換手術を受けて戸籍の性別を男性から女性に変更したGID当事者のツイッターを覗く機会があったのですが、

彼女は性転換手術を受けることなく心の性だけに基づいて戸籍上の性別を変更することに明確に反対していました。

高い金を払って手術してシンドイ思いをしてやっと戸籍を変更できた人間からみれば、手術もせずに性別を変更したいというのは虫が良すぎるということらしいです。

このGID当事者のツイッターをみるまで私はGIDというのはトランスに含まれると思っていたのですが、

彼女によるとGIDとトランスは別物で、性転換手術を受けて戸籍の性別を変更した人間がGID、

身体は生まれつきの性のままで性転換手術を受けることなく反対の性として生きることを望む人間をトランスというのだそうです。

そして手術をせずに戸籍の性別変更を認めるように主張しているのはトランスの方で、GIDはそのような主張に冷淡な態度をとっているということらしいです。

ただし現在では、GID(性同一性障害)という考え方そのものも揺れてきているといいます。

日本では性同一性障害は精神疾患として扱われ、その「治療」のために性別適合手術やホルモン療法が認められているわけですが、

最近、世界では性同一性障害を精神病として扱うべきではないという声が高まっていて、アメリカなどでは「性同一性障害」の代わりに「性別違和」という言葉に置き換えられているそうです。

アルゼンチンなど、性別変更に手術を必要としない国も出てきているそうで、将来的には子供を作れなくなる措置が性別変更の前提条件としない国が増える可能性もあるといいますが、

日本では、GID当事者が現行の性同一性障害特例法によってホルモン療法の保険適用などの恩恵を受けていることもあって、

性同一性障害の定義に変更やそれに伴う特例法の廃止や改定を実施するには相当の期間が必要になってくると思われます。

私自身はトランスは「男と女の間で」で書いたように、北米のベルダーシュやタヒチのマフのように男と女の中間的な存在として生きていけばよいと考えています。

つまり、戸籍は現状のまま生まれつきの性別で、実生活ではオカマ(女性的男性)あるいはオナベ(男性的女性)として生きていくということです。

前出の岡山県在住の女性は、性別が男と女しかないとする「男女二元論」自体に疑問を持っていると語っていますが、男性への性別変更を望んでいる時点で彼女もまた男女二元論に捉われているわけで、

身体と戸籍は女で、心は男という現実をありのままに受け入れて、これまでどおりオナベ(男性的女性)として生きて、

「奥さん」やその子供と法律上も家族になりたいというのであれば、養子縁組をすればよいのではないかと思います。

関連記事:「男と女の間で」

私的男色論


本日のつぶやき

オナベたちが集まって、オカマが作ったという触れ込みのコメを「おか米」というネーミングで売り出そうとしたら、当のオカマたちから猛反発を受けて、このオナベたちがタイでやっている怪しげなビジネスまで暴露されているそうですが、LGBTを売りにして金儲けしようと考える人間にロクな奴はいないということでしょう。

つぶやき2

オナベって無駄に行動力があるわりに常識や社会性が欠けていて、そのうえブスが多いので社会の底辺に生きるよりしょうがないと思うけど、それを社会のせいにせず自助努力で克服している人もいると思う。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 194

Trending Articles